2011年11月

つまりあれだ。
近所にパンをあげる人がいて、泉城の庭木がパン配給待機所になってるわけだ。
スケッチできるくらいだ。

去っては現れるので、特定のすずめを観察できるわけではない。
ほっぺと喉元が黒いのはみんな一緒。しかし、羽の柄に個体差があるような気がする。
今、私の視界に9羽いる。泉城の郵便ポストめがけて、糞を落っことしているに違いない。

ベランダや庭木にスズメが群がる泉城。
糞害に憤慨しつつも、かわいいので眺めて楽しんでいる城主。
そして、とうとう、窓と窓カバーの間にお泊りをしているのを発見!
窓をコツンとしたら、頭は隠したもののしっぽがたってる。

窓越しの超至近距離に大きな生き物の存在を感じ、緊張感が走るも、
今宵の寝床を離れがたい様子のスズメちゃん。
巣はどうしたんだろうね~。夫婦喧嘩でもしたのかね?

初めて訪れた東照宮。
煌びやかな建造物が押し寄せてくる印象。
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が、しかし、細部を見ると、そこにあるのは手抜き一切なしの職人芸。
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銅瓦が美しい。
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曲線がたまらん。
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お決まりの顔マネ。
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ひっそりとした風景が広がる足尾一帯。
脱硫工場の跡地。
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かろうじて残っている家々。
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廃線となった線路。
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かつての繁栄を感じさせるかっこいい建造物。
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酒とバクチで金を使い果たす坑夫達。
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廃墟を目指して足尾に来た。
足尾銅山の規模の大きさを体で感じる。
自転車を人気のない方向に走らせる。
立ち入り禁止の脱硫工場、草木がうっすらの山々。
スケッチを始めるが、雨が激しく降ってくる。
途中で諦めて、宿で彩色。

今日は広いスタジオ借りて、持っている全ての曲(未完成含む)を動画で撮ってみた。
うっかり振付を忘れてしまったときの確認用という意味だったのだが、
家に帰って全部見てみたら、これが興味深いね~。
完成曲と未完成曲を同タイミングで撮って、同タイミングでチェックするのはすごくいいね~。
完成曲と見比べる事で、未完成曲の未完成度合がくっきりわかる。
グアヒーラは、なんだか軽い。いや、軽くていいのかもしれないが、まだなにも匂い立ってない。
ソレアは、動きより気持ちが勝ってしまっている。もっともっと積み重ねが必要だ。
ティエントは、自分自身の感触よりも仕上がっていてビックリ。
ティエントは何年も前から作ろうと試みては挫折し、を繰り返していたので、
向いていないのかと諦めかかっていたが、時が解決したのか?
いや、ベースになっているソラジャの振付が、
自分が踊りたかったどっしりしたティエントのイメージにぴったりなんだろうな。
客観視成功に満足!さらなる練習を!

いいこと思いついたーーー!!!

『防音が足りないかな』と思いながら、時間を気にして使っていた泉城スタジオ。
よく考えてみたら、そもそも足音の音量がデカかった。
そしてさらによくよく考えてみたら、
『リノリウムの下はコンパネであるべき』っていうのは完全な思い込みだって気づいた。
試しにリノリウムとコンパネの間に、習字で使う下敷き(?)を入れてみた。
おっとビックリ、音量が半分だ!
これだこれだ、これがいい!
ネットで安いフェルトを探して、早速敷いてみた。
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音がくぐもり過ぎないように、習字の下敷きよりも薄い1mmほどの厚みにした。
音量適度、しかし板を打っている感覚はきちんとある!
やったー!成功!!!
試行錯誤の床は、上から、
リノリウム 3mm
フェルト 1mm
コンパネ 12mm
プチプチ 3mm
ジョイントマット 12mm
となった。

城の生活がすっかり落ち着いてきたので、真面目にフラメンコの鍛錬をし始めた。
折も折、すんばらしいアルティスタが毎週のように来るじゃない!
先々週はラファエルカンパージョのタンゴ。
いいなぁ。ニヤニヤしちゃうなぁ。好みのタンゴだと、ニヤニヤしちゃうんだなぁ。
タンゴっていうと、それまでペソの事ばっかり考えていた。
ソラジャやカルメンレデスマのドーンとした存在感のタンゴがニヤニヤの絶頂だった。
ラファエルはちょっと違った。もっと軽かった。うねりだった。
あ、でも、よく考えたら、ソラジャもカルメンもドーンとしているけど、軽さもあるな。
リラックス、無駄排除、そしてやぱり床のとらえ、うねり、、、フラメンコ版アブラハムには7人の子。
次から次へと必要な感覚に気づかされるよん。
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そして先週はロシオモリーナ。知的な印象。
身体のコントロール能力が凄い。胴体鍛えなきゃ、って思った。
そして今日明日はアレハンドログラナドス。楽しみだ。

さて、泉城スタジオは引き続き可愛い存在なわけで、カビなんかはえたら可哀想!
親バカなので電化製品に頼ってみた。白いバディーが壁にマッチ!
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練習していると、湿度が上がって鏡が曇りだし・・・、っていうのは、
相当換気能力の高いスタジオでない限り起きる。
しかし、こいつをつけてると、湿度上がらず。やるなあ。

泉城改修工事の監督をしてくれた建築家の鈴木喜一さん(四股名:喜一山)と対談したよ。

喜一山●今回の改修工事はどのような経緯で始まったのでしたっけ?確か7月下旬に電話がかかってきたと記憶しているのですが、、、
泉城主●はい、お電話しました。中古物件を手に入れることになり、ステキな空間に手直ししたいのですが、どなたかいい大工さんか工務店さんを紹介していただけないかと。。。
喜一山●そうでしたよね。まず、「家を見ないと」と言って、さっそく見に行きました。そこでいろいろな要望を聞きました。そして蕎麦屋でいっぱいやりました。
泉城主●はい。お願いする改修内容を考え、家具の配置や調達について考え、自力で何ができるか考え、まさに興奮状態が始まりました。建物のことや空間のことを考えるのは大好きだったけれど、それが自分の城となると楽しさは格別だと気づきました。あ、蕎麦屋で『風雲泉城プロジェクト』と命名したんでしたね。これは私ではなく夫の案ですよ。
喜一山●そうでした。夫の命名ならそれが一番いいよね、とすんなり決まりました。それから僕としては、
☆役者を固める
☆S・F・C を導入
ということを考えました。
【これは使うぞ☆リスト】の作成も城主にお願いしましたね。
泉城主●おっと、今更、S・F・Cってなんですか?相撲・フラメンコ・コンビ?
喜一山●間違えた。F・S・C です。FSC=ファニー・サベージ・コンフォタブル。
泉城主●そうか、成田東S邸の時に力説していたカンチャンチャラスタイルのことですね。
そして、翌週はとうとう森住大工の登場ですね!
喜一山●小松大工にしようか、森住大工にしようか迷ったのですが、小松大工が忙しそうだったので、一水寮、早稲田スコットールギャラリーと続けて一緒に仕事をしていた森住徳一さんを起用しました。
泉城主●いやー、森住さんの大工の中の大工という雰囲気に胸躍りましたよ!そして、喜一山と森住さんのやりとりを理解しようと必死で内容を聞いていました。
喜一山●そうでしたか。プロの大工をどんなふうに思いましたか?
泉城主●実際お仕事を拝見するまで、ソロで活動されているというのがピンとこなくて。ずいぶん大きなものを扱うのにね。そして、朝から晩までお一人でもくもくと作業されていて、気力と体力がハンパないな、と。
喜一山●そうなんです。フラメンコダンサーの城主にも通じるところがありますか?
泉城主●フラメンコダンサーも、気力&体力勝負ではありますね。日々もくもくと練習をしますが、生まれた瞬間に消えてしまう一瞬の空気のために練習するんですね。形に残らない。でも、『空間や空気を作る』というところが、建築家や大工さんと共通していますね。喜一山のお仕事もそこが醍醐味ではないですか?
喜一山●そうですね。僕の場合、空間ももちろん大切ですが、どちらかというと空気をつくることに興味があるみたいですね。まず空気感をつくって、その空気で形をつくって、その形をもって、波紋してゆくというか、伝搬してゆくというか、染みこんでゆく空気をつくる、というような、、、あれっ、わけがわからなくなってきたぞ。
泉城主●おやおや。つまり、C=コンフォタブルですね。
今回、楽しいと感じたのは、『妄想が2か月以内に現実になる』というところ。妄想は妄想で終わるものと思って生きてきたのに、今回は現実になる、この喜び。そうそう、住みたい家の妄想は2008年冬に建築塾の修了制作でしています。
スタジオがあって、通行人と会話できるほどのオープンエリアとはいかないまでも開放感のあるリビングがあって、なんとなくコンセプトは近いのかなぁ。
喜一山●ほんとうにいい形になりましたね。城主はまだ建築塾の仲間ですから、今期の修了制作で今回の妄想→現実を発表してくださいね。
泉城主●はい!がんばります!

みやこちゃんが撮ってくれたステキな写真。
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